2015年02月08日

オリギュア開発史-1

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 今回は、代表作品群の一つ(だと思っている)、「オリギュア」について、これまでの経緯をまとめてみました。

オリギュアとは?
 折紙で美少女フィギュア造形を目指した作品で、複合(複数枚の紙を使用)技法によるものを呼称しています。着想から10年近く研究しており、現在は第4世代になっています。

開発史(経緯)

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 とりあえず、図示してみました。時系列に説明します。

実は初期構想から複合だった
 そもそも、テイルズオブシンフォニアのヒロイン(コレット)を折紙で作りたいというのが全ての始まり。当初の着想は、複合で色、顔まで表現するといったものでした。
 しかし、複合作品の創作は意外に難易度が高く、当時の実力では実現できませんでした。
 何とかコレットを折りたいと悩んでいた時、北條氏の蛇腹技法を用いた人物造形が発表されました。これをヒントに蛇腹1枚折りで作ったのが自身初の人物造形作品です。
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  最初の人物造形作品「コレットver1.0」


nhインパクト   
コレットを作り、自分は自身の作品に満足していました・・・そう、彼が現れるまでは・・・。

キャラクター人物造形のレベルを一気に引き上げたnh氏が突然現れたのです。彼の圧倒的な作りこみは衝撃的でした。
この影響を受け、蛇腹等分数を増やして再現度を上げようとしました。そんな中できたのが「スタン」。
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     第2作目「スタン」
 しかし、そもそも自分が最初に構想した方向はこちらでは無い上、nh氏や後進の方々に蛇腹人物では太刀打ちできないと思い、複合人物へ舵を切りました。


オリギュア誕生
 複合技法を用いるにあたり、まず初めに下記制約条件を設けました。これは、「紙を複数使う=簡単である」と軽んじられるのが嫌だったからです(今思うとあまり意味が無い・・・)。

 ・不切正方形折り
 ・同じサイズの紙を使う

 そして作り上げたのが、自作品の中でも傑作だと思っている「コレットver2.0」
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 第1世代オリギュア「コレットver2.0」
この作品は、複合の利点である色表現、そして「軽さ」を十分に発揮できた、オリギュアのコンセプトを体現できた作品だと思っています。

間違った進化の方向
 更なる再現度UPを計り、各部品の解像度を上げる方向へ進化させようとしました。それが「コレットver 3.0」です。
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「コレットver3.0」
 しかし、この方向への進化は問題がありました。各部品の複雑化により、複合の利点が失われてしまったのです。ここで言う複合の利点とは下記2点です。

 @大サイズ極薄用紙を必要としない。
 A紙の集まりによる重厚さが無い(「軽い」)。
 ※現在は技術が進み、1枚折りでもAを感じる作品はほとんどなくなっている。

 実際、この「コレットver3.0」はカラペを用いないとできませんでした・・・。そして、造形自体も1枚折りと変わらないレベル・・・。これでは複合の意味が無いと気付かされました。
 この作品を教訓に初心に戻り、複合の利点を最大限生かし、1枚折りでは難易度が高すぎる顔の再現への挑戦が始まりました。

 続く
posted by ゼニガメ男爵 at 23:51| Comment(0) | 雑記

2015年01月12日

SDはやぶさ&こまち

SD乗り物シリーズ第一弾「SDはやぶさ&こまち」
完成:2015/1/10
技法:不切正方形一枚折(正方形の紙を切らずに折る)
用紙:普通折紙(15cm四方)
モチーフ:「E5系はやぶさ」、「E6系こまち」
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連結ギミック
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がっちゃーん!

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E5系はやぶさ

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E6系こまち

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作品解説
 SD乗り物シリーズ第一弾「はやぶさ&こまち」は、新幹線「E5系はやぶさ」と「E6系こまち」をモチーフにしたシンプル寄りの作品です。
 2014年末の帰省中に新幹線の中で暇つぶしに創作したのがきっかけ。


ちなみに、この時は「こまち」を作り、色を変えただけで「はやぶさ」としました。後で詰める際に、実はデザインが全然違うことを知り、「はやぶさ」は新たに折り起こしました。ごめん、はやぶさ。

コンセプト
 SD乗り物シリーズ、構想としては以下のようになっています。

  ・比較的簡単であること
  ・SDデフォルメ
  ・何かしらの遊べるギミック付

 一言でいうと、小学生低学年程度までの男児が遊べる作品。
 きっかけは、3歳の息子。ちょちょいと折れて渡せるような自作品が無かったので・・・。

 今回は、連結ギミックを搭載しています。

本作品の一押し
 折紙デフォルメや、2種の折分けとか、語りたい工夫はありますが、一押しは「連結ギミック」。一番工夫した所でもあります。
 SD乗り物シリーズの遊ぶ対象年齢を考えると、連結ギミックに求められる条件を下記のように考えました。

  1)連結器を簡単に出し入れできる。
  2)連結が簡単にできて、牽引できる。
  3)連結解除が簡単にできる。

 この条件から、以下アイディアに落としこみました。

  1)連結器はひっくり返す(中わり折り)ことで展開/収納する。
  2)、3) 連結器先端に鉤形状を作り、段折りに引っ掛けることで連結させる。

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 連結器アップ。先端に鉤状の形状を付け、中間には段折を設けた。

SD_e6_conect.JPG
 連結器収納状態。中間の段折りの段差に先端の鉤形状が引っかかることで、牽引が可能となる。

これで、3歳の息子は連結できました。連結器を収納している側が、連結時に少し浮いてしまう点を指摘されましたが・・・。

以上、「SDはやぶさ&こまち」でした。折図化計画していますが、果たして実現できるかどうか・・・。そして需要があるのかどうかw。
posted by ゼニガメ男爵 at 23:42| Comment(0) | 作品紹介

2014年12月14日

ロボットtyp.BBG

完成:2014/12/13
技法:不切正方形一枚折(1枚の正方形の紙を切らずに作る)
用紙:カラペ(白)+アルミホイル+カラペ(赤)
モチーフ:ビルドバーングガンダム(「ガンダムビルドファイターズ」より)
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正面
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背面
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アップ
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アップ(別角度)
作品解説
 この作品は、「ガンダムビルドファイターズトライ」の主人公機「ビルドバーニングガンダム」をモチーフにしています。
 作るに至った経緯は以下twitterより抜粋。

鶴の基本形を弄ってロボットを作ったら、色々なポージングができそう・・・ということで


内部角でガンダム頭ができないか部分試作。

実装試験

腕部試作。

脚部試作。

実装試験(最終試作)。

ほぼノリだけで完成までもって行きましたね・・・。

以下、専門的?コメント
1)構造
 基本構造は鶴の基本形に頭部と手足の領域拡張として蛇腹を足したものです。頭部用蛇腹と手足用蛇腹の幅が異なっているため、干渉領域で僅かな不一致がありますが、実際に作る際に誤魔化しています。再現性※1は十分にあるので自分的にはありです。
CP_BBG.JPG
 展開図(右半分は基本構造を示す)

 この基本構造を用いれば、他のMSも作れるでしょう(素トライク※2とか、エクシア※3とか背負い物※4が無い奴ら)。そのうちエクシア作りたいなあ・・・。

※1:再現性・・・何度折っても同じ形になること。
※2:素トライク・・・ガンダムSEEDのストライクガンダム(パック装備なし)。
※3:エクシア・・・ガンダム00のヒロイン主人公機
※4:背負い物・・・羽とか武器とか、背中にある大きめの構造物。

2)創作時のこだわり等
ビルドバーニングガンダム(以下BBG)を表現するにあたり、ダイナミックなポージングが最も表現すべき点だと思い、手足の領域を十分に取り、様々なポージングを可能にしました。
逆に、左右の腰アーマーや背面は必要最小限で表現しています。新たな領域を設けて再現性を上げることは可能ですが、折紙作品としてのバランスを重視しました(今回はノリで作っているのもあって、せいぜい30cm四方の紙で無理なくできるレベルに落とし込みたかった)。

3)得られた教訓
 今回、最も苦労したのは本折りの仕上げ・・・特にポージングでした。折紙とあまり関係の無い部分で苦労しています。
 様々なポージングが可能に作ったのはいいが、自由度があり過ぎて、うまくかっこいいポーズにできませんでした・・・orz。
BBG_keri.JPG
仕上げ中にボツにした蹴りポーズ

この作品に限らず、特に人型モチーフの作品を手がけるならポージングの勉強をした方がいいですね・・・折角作ってもポージングセンスが無ければ魅力半減です。家にある玩具で練習しよっかな・・・。
posted by ゼニガメ男爵 at 23:25| Comment(0) | 作品紹介