2015年02月17日

オリギュア開発史-2

前回からの続きで、第2世代オリギュアについての記事になります。

第2世代
 多くの試行錯誤を繰り返した結果、顔の表現をオリギュアに実装できました(顔の表現の試行錯誤については、その内、記事にしたいと思います)。それがこちらです。
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第2世代オリギュア「高槻やよい」

 見てのとおり、かわいい!とはならないレベルですが、まあ見られるレベルになったかなあ・・・と思っています。

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顔アップ(※第4世代まで続く顔の基本構成がこの時できた)

 自分が第2世代と呼ぶ、この作品の特徴は以下の通りです。

  ・制約条件は第1世代と同じ(不切正方形折り、各部品同サイズ用紙使用)
  ・顔の表現


 要は、第1世代に顔の表現を足したものです。当時、1枚折り勢がまだ成しえていなかった顔の表現を先駆けてできた事は良かったのですが、初めて展示した関西コンベンションでは、思った程の反響は得られなかったように思えます。その要因として下記の2点の問題点があったと分析しています。

  @ 紙色(顔色)が悪かった
  A 顔の再現性をもっと上げる必要があった


 この作品はカラペを使用していますが、肌色が緑になっており、まるで妖怪人間のようになってしまっていました(カラペに最適な紙色が無かった)。折角の作品も、紙の選択次第で完成度が大きく変わるということに、今更ながら気付かされました。
 また、顔を表現するという事は、作品のハードルを一気に引き上げる事になるということが実証されました。
 顔が無ければ、観賞者の「見立て」に頼ることができるため、そのキャラクターである!と認識され易いです。しかし、顔があって、その再現度が低い場合・・・誰これ?かわいくない!となるわけです。つまり、顔を表現するという事は、観賞者の「見立て」に頼れなくなるということになり、一気にハードルが上がるのです。
 以上より、オリギュアの次の目標は、上記2つの課題について解決を目指す事になりました。

 続く・・・。
タグ:オリギュア
posted by ゼニガメ男爵 at 23:49| Comment(0) | 雑記

2015年02月08日

オリギュア開発史-1

history_origure_hyoshi.jpg
 今回は、代表作品群の一つ(だと思っている)、「オリギュア」について、これまでの経緯をまとめてみました。

オリギュアとは?
 折紙で美少女フィギュア造形を目指した作品で、複合(複数枚の紙を使用)技法によるものを呼称しています。着想から10年近く研究しており、現在は第4世代になっています。

開発史(経緯)

history_origure.jpg
 とりあえず、図示してみました。時系列に説明します。

実は初期構想から複合だった
 そもそも、テイルズオブシンフォニアのヒロイン(コレット)を折紙で作りたいというのが全ての始まり。当初の着想は、複合で色、顔まで表現するといったものでした。
 しかし、複合作品の創作は意外に難易度が高く、当時の実力では実現できませんでした。
 何とかコレットを折りたいと悩んでいた時、北條氏の蛇腹技法を用いた人物造形が発表されました。これをヒントに蛇腹1枚折りで作ったのが自身初の人物造形作品です。
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  最初の人物造形作品「コレットver1.0」


nhインパクト   
コレットを作り、自分は自身の作品に満足していました・・・そう、彼が現れるまでは・・・。

キャラクター人物造形のレベルを一気に引き上げたnh氏が突然現れたのです。彼の圧倒的な作りこみは衝撃的でした。
この影響を受け、蛇腹等分数を増やして再現度を上げようとしました。そんな中できたのが「スタン」。
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     第2作目「スタン」
 しかし、そもそも自分が最初に構想した方向はこちらでは無い上、nh氏や後進の方々に蛇腹人物では太刀打ちできないと思い、複合人物へ舵を切りました。


オリギュア誕生
 複合技法を用いるにあたり、まず初めに下記制約条件を設けました。これは、「紙を複数使う=簡単である」と軽んじられるのが嫌だったからです(今思うとあまり意味が無い・・・)。

 ・不切正方形折り
 ・同じサイズの紙を使う

 そして作り上げたのが、自作品の中でも傑作だと思っている「コレットver2.0」
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 第1世代オリギュア「コレットver2.0」
この作品は、複合の利点である色表現、そして「軽さ」を十分に発揮できた、オリギュアのコンセプトを体現できた作品だと思っています。

間違った進化の方向
 更なる再現度UPを計り、各部品の解像度を上げる方向へ進化させようとしました。それが「コレットver 3.0」です。
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「コレットver3.0」
 しかし、この方向への進化は問題がありました。各部品の複雑化により、複合の利点が失われてしまったのです。ここで言う複合の利点とは下記2点です。

 @大サイズ極薄用紙を必要としない。
 A紙の集まりによる重厚さが無い(「軽い」)。
 ※現在は技術が進み、1枚折りでもAを感じる作品はほとんどなくなっている。

 実際、この「コレットver3.0」はカラペを用いないとできませんでした・・・。そして、造形自体も1枚折りと変わらないレベル・・・。これでは複合の意味が無いと気付かされました。
 この作品を教訓に初心に戻り、複合の利点を最大限生かし、1枚折りでは難易度が高すぎる顔の再現への挑戦が始まりました。

 続く
posted by ゼニガメ男爵 at 23:51| Comment(0) | 雑記